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東京マラソン2008 - 8
銀座の想い出
「銀座の想い出」・・・というほど富豪な人生ではないのだけれど、この完走記やブログはそのまま自分史の現在進行形になっているので、いい機会ついでに記しておこう。
22km過ぎ、銀座一丁目駅(一丁目交差点)を通過する斜め向かいにテアトル銀座が見えた。「ああ、ここだったのか・・・」
レース後に記したように、東京に住んだことのない自分でも、なんだかんだと東京の街は結構、知っている。大学時代、そして就職後しばらくは友人(読んでくれているはず)のアパートにしょっちゅう泊まらせてもらって遊び歩いた。一度、浜松町から新橋、銀座、日本橋、人形町、神田、秋葉原、浅草、上野・・・と一日中、歩き通したこともあった。
「電車でなくとも歩いても行けるな」「歩いた方が早いんだな」「東京の街は意外と狭い、近いんだな」と思った。歩くのが一番、街を知ることができるし、記憶にも残る。
都会に出ての楽しみの一つが、地方では上映されない映画鑑賞。銀座一丁目のテアトル銀座には10年前くらいに寄ったことを覚えている。「ビヨンド・サイレンス」という、聾の両親を持つ聴者の子どもを描いた作品。
これはまだ新しい記憶なのだけれど、それで続けて思い出したのがシネスイッチ銀座。「あの映画、良かったな」「懐かしいな」と思いながら走り抜けていった。
ニュー・シネマ・パラダイスの興奮
18年前のちょうど今頃、2月末。今まさにその時期だけれど、僕も就職前の卒業旅行に出かけていた。ロス郊外のアナハイムという地へホームステイで約4週間程。出発前に東京の友人宅に2泊していた、その一日に観たのがシネスイッチ銀座で上映されていた「ニュー・シネマ・パラダイス」。
ご存じの素晴らしい名画。でも、この時は前評判を知っていたからでもない、今なら上京前にネットで調べておいてから・・・が普通でも、当時はそんな情報も知らず、ただ「ぴあ」を観て何という気なしに出かけてみたもの。
行ってみるとロビーは既にごった返している。入館すると超満員で座れない。立ち見を余儀なくされた。僕の映画人生でも立ち見なんて後にも先にもこれ一度きりの、それさえびっしりと壁にはいつくばるように。座席指定、定員入替制の多い今では考えにくいこと。
でも、それゆえに忘れられない感動。この映画自体が、タイトル通りに名画を上映する街の、人々を映し出した内容。スクリーンの中で立ち見しながら人々が食い入るように観ているシーンを、まさに今、シネスイッチ銀座という映画館にいる僕らも立ち見していた時間。スクリーンと観客とが重なり合った、手に汗握る興奮。「立ち見で良かった!」「きっと、わざと立ち見にさせてくれたんだろう、映画館も粋なことしてくれるな」と思い切りしびれた。
40週連続上映、単館史上最高の興行成績
手作り招待状でホストファミリーを招待
映画の内容はもちろん、翌日、日本を発つときのこのシチュエーションの印象が強烈で忘れられないワンシーン。このブログの「映画館」のサブタイトルにしているとおり、映画は「いつ、どこで、誰と、どんな状況で観たか? が心に残る」もの。
調べてみたら、やっぱり凄かったんだなぁ、ということがよく分かる。
Wikipedia によると
本作品の日本における初公開は、1989年12月。東京・銀座4丁目、和光裏にある200数席ほどのシネスイッチ銀座において、40週におよぶ連続上映を行った。さほど大きくないこの劇場において、動員数約27万人、売上げ3億6900万円という驚くべき興行成績を収めた。この記録は、単一映画館における興行成績としては、2006年11月現在においても未だ破られてはいない。この映画がいかに名作であるかを物語るエピソードの一つである。
たまたま出かけた映画で、映画史上に残る名作を、これまた映画館史に残るだろう劇場で観れたなんて幸せなことこの上ない。きっと、あの年に観た観客もずっと同じ思いを抱いているはずだ。
別に東京マラソンでなくとも、今でもこれからも何度も東京には訪れるだろうけれど、走りながら思い出すこと、頭によぎることって、非常に純化されたものだと思う。苦しい中で余計なことは考えられない、でも思いがけない潜在意識がふと呼び起こされるから。
ホームステイというのが、宿代の要らない安上がりな方法だったから。そして実はこのとき、東京へも北九州発の船で赴いた・・・(土佐日記ではないけれど)。夜行バスよりもっと時間のかかる、2泊3日の船旅。飛行機なら2時間足らずのところ、お金はなかったけれど、時間だけはたっぷりあってバカなことの存分にできた学生時代。
若き日の想い出の一頁でもある銀座。
ニュー・シネマ・パラダイス
(2年前にも同館で再上映されたよう。)
歳を取れば取るほど、鮮明になる思い出がある。デジタル・リマスター版「ニュー・シネマ・パラダイス」は、僕の大切な思い出も、鮮明に甦らせてくれた。(秋元康氏)
これほど映画とぼく自身の体験が同化した作品、浄化作用のある涙を流した作品はない。これはぼくが作りたかった映画だ。(阿久悠氏)
この一本、見て語ることに、映画の幸せがある。映画の悦びに、全身を包まれる。(大林宣彦氏)
ノスタルジィ! ノスタルジィ! 映写技師とフィルムのこの人生物語。「ニュー・シネマ・パラダイス」は映画ファンへの素晴らしい贈り物で、嬉しくも懐かしい映画であった。(淀川長治氏)
2008-03-18











この映画は有名なのにみたことないんですよ。
なんとなく時期を逸してしまったような感じで・・・でも見てみたくなりました!!